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公認心理師と臨床心理士の違い

公認心理師は、2017 年に公認心理師法が施行され、2018年に初めて国家試験が行われた心理学系の唯一の国家資格です。その為、公認心理師が今後どのようになっていくかは、実際のところ、まだ誰にもわかりません。

現時点で公認心理師と臨床心理士の法律上・カリキュラム上の違いについて、類似点や相違点についてご紹介します。

公認心理師と臨床心理士の業務の違い

公認心理師も臨床心理士も、5領域といわれる医療・教育・産業・福祉・司法という複数の領域にまたがって働くことのできる資格です。業務独占はなされていないことから、公認心理師と臨床心理士のいずれかに限定される業務というものは、少なくとも2019年1月現在には存在しません。また、公認心理師でも臨床心理士でも、自分自身のカウンセリングオフィスを開業する私設相談臨床という形態をとることが可能です。

公認心理師は、法律上「心理査定(アセスメント)」「心理面接(カウンセリング)」「関係者への面接」「心の健康に関する教育・情報提供活動」の4 つが業務として定められています。それに対して、臨床心理士は、「臨床心理学的面接(カウンセリング)」、「臨床心理学的査定(アセスメント)」、「地域援助」、「(臨床心理学的)研究」の4つが業務として定められています。

公認心理師の業務として定められている「関係者への面接」や「心の健康に関する教育・情報提供活動」を、これまで臨床心理士が行ってきていないのかというとそうではありません。「関係者への面接」は、臨床心理士の「臨床心理学的面接(カウンセリング)」に含まれ、「心の健康に関する教育・情報提供活動」は、臨床心理士の「地域援助」に含まれます。

ですので、公認心理師と臨床心理士の大きな違いは、「(臨床心理学的)研究」の部分と思われます。

「(臨床心理学的)研究」が臨床心理士の業務として定められているのは、臨床心理士が心という曖昧なものを扱う立場の中で、研究という客観的な視点を持つためでした。公認心理師はそのような客観的な視点がいらないのかというと、決してそうではありません。ですが、公認心理師法の中では研究について明記されていないため、公認心理師と臨床心理士を比較すると、今後「研究に強いのは臨床心理士」となるのかもしれません。

公認心理師と臨床心理士のカリキュラム上の違い

公認心理師を取得するためには、基本的に大学の4年間と大学院修士課程の2年間を合わせた最低6年間の間、心理学を学ぶカリキュラムを修める必要があります。公認心理師は元々、臨床心理士の団体だけではなく、心理学諸学会連合と呼ばれる「臨床」以外の心理学の専門家による連合や、精神科医の団体が話し合うことによって成立した資格です。そのため、公認心理師カリキュラムでは臨床心理学にあまり偏りすぎないように、できるだけ万遍なく心理学や医学(精神医学を含む)を学べるように作られています。そのため、公認心理師は、心理学全体に関わる(臨床だけではない)心理学の専門家としての役割を担うことが期待されています。一方で、臨床心理士は、臨床心理学の専門家として、これまでもその役割を担ってきましたし、これからも担っていくこととなるでしょう。

公認心理師と臨床心理士の違いを明確に述べることは難しいものの、このような法律上、カリキュラム上の違いなどから垣間見ることはできるのかもしれません。

公認心理師と臨床心理士の関係

公認心理師になるには、公認心理師カリキュラムを持つ大学や大学院(計6年間)に進学し、修了しなければいけないという大きな壁があるので、他の心理学関連の資格と比べて、公認心理師になるにはハードルが高すぎると思う方もいらっしゃるでしょう。公認心理師は国家資格ですので、将来的なことを考えると就職に有利になるかもしれませんが、公認心理師ができるからといって、臨床心理士の仕事がすぐなくなることはありえません(これまで臨床心理士が行ってきた業務が数多くあり、公認心理師の数が十分増えるまで時間がかかること、臨床心理士が作ってきた心理職としての仕事が多くあることから)。

公認心理師になるには道のりが長くて厳しいという方は、臨床心理士をひとまず目指すのも一つかもしれません。

公認心理師・臨床心理士、いずれの資格を目指される場合も、心理系大学院に行くための予備校として、本校を利用していただければ幸いです。

本校では、臨床心理士・公認心理師、あるいはいずれも取得したい方が、大学院に1年間、あるいは半年間で合格できるようにしっかり教育、フォローを行っていきます。

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